11時間29分ファイト

カーペンターの小西健滋が8月12日に三重県沖でカジキと11時間29分という想像を絶する長時間の死闘を繰り広げた。朝の9時16分にヒット、そして夜の8時45分にラインブレイクで幕を閉じた。その間にリーダーを掴んで 銛も打ったが、そのカジキは大暴れして銛のロープを引きちぎってしまった。それからもファイトは続き、5回ほどリーダーを掴んだが、あまりにも暴れるので命の危険を感じたそうである。結局船に上げることは出来ず、最後は船の放水ホースにラインが触れて切れてしまったようだ。船に上げることは出来なかったがリーダーを掴んだことでキャッチと言える。だがやはり悔しい思いはある。でも一番悔しいのは船長だろう。過去に数え切れないくらいカジキをキャッチしている船長がその凄さを物語っている。今まで見たこともない大きさだったらしい。 目測で4メートル以上だから300キロ、いや1000ポンドオーバーだったかもしれない。

小西は過去にスピニングタックルで何匹もカジキをキャッチしている。その中のいくつかを紹介すると、PE3号で90キロのカジキ、そしてPE6号で160キロのカジキである。前者は30分でキャッチ、後者はたったの5分で船長がモリを打っている。そんな凄い男が11時間以上もファイトしたのだから、どれだけ凄いか。またあらためてカジキという海の王者に敬意を感じる。素晴らしいファイターで ある。これはヘミングウエイの老人と海の実話版かもしれない。

ロッドはクロマグロ用に開発したプロト「大間92」だった。ショートロッドならまだしも9フィート以上もあるのだ。11時間持っているだけでも疲れる(笑)。リールはステラSW16000でラインはPE5号である。

小西の道具への思いいれは強く、完全に納得するまでテストを続ける。だから出来上がったロッドは全幅の信頼がある。カーペンターのロッドは一度使うと全員がリピーターになるのも、日ごろの小西を見ていれば納得できる。先日アウトレットの商品が届いた。どれもどこがアウトレットなのか、他のメーカーなら良品で全然問題なく出すような商品である。わずかな気泡、わずかな傷なので、なかなか見つけにくい。そんなところにも小西の道具への思い入れが感じる。とにかく真面目で研究熱心な男だ。そして常に控えめな男である。魚の推定重量も常にといっていいほど、控えめに言う。どこぞの多くのプロ、偽プロは見習うべきだろう(俺も含めて)。

またこれほどまでに研究してテストを繰り返して完成したロッドを某ブランクメーカーに持っていって「これを調べて同じような竿を作って」と依頼する者もいる。許すわけにはいかないが気持ちはわかる(笑)。でもやったら負け犬である。似たようなルアーがやたらと出回っているが、各メーカーはもっとプライドを持って開発してもらいたい。

11時間のファイトは中途半端な人間にはできない。いつも全力、そしていつも一生懸命の小西だからできるのだろう。そして多くを語らないのが真の男である。

小西健滋のレポートはここをクリック
http://www1.vecceed.ne.jp/~c-penter/sub2004.8.12.anori.kajiki.htm





これは今年の2月に釣った160キロのカジキ